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古布絵創作

古布絵創作は宇梶さんにとってどんな意味を持っていますか?

わたしにとっての創作活動は、自分の生きる糧として続けてきたものです。生きていく上で、自分を勇気づけるためにやってきたことですから、じつはアーティストとして活動しているという意識はありません。

わたしは小さな頃から絵を描くことが大好きだったのですが、そういったことは家族の中でも地域の中でも当時は疎まれる時代でした。「絵を描く暇があったら 仕事をしなさい」とか「そんなことしている童は嫁のもらい手がなくなる」とか。学校では図画の時間に絵を描くことはありましたが、アイヌであるわたしの絵 は一度も教室の壁に貼り出されたことがありません。とにかく、絵を描いてもまったく誉められなかったんです。それでも仕事の休憩時間などに馬小屋の陰に隠 れて新聞紙の隅っこの余白などによく描いていました。

そんな時代が長かったものですから、今でもわたしの中には「多くの人に評価されたい」という欲求はなく「好き」という気持ちがあるだけです。わたしがアイ ヌ刺繍を習い始めたのは62歳になってからでした。今でも誰かに叱られるんじゃないかと怯えていますよ。でも、そろそろ趣味を持っても叱られない年齢に なったかなと思ったんです(笑)。ありがたいことに、今では賞をいただいたりすることもありますが、わたしが本当に望んでいたのは、小さな頃に描いた絵 を、たった一度でいいから教室に貼り出してほしかった――もしかしたら、そういうことだったのかもしれません。

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